Yes, my XXX.


最近、古泉の様子が変だ。
やけに熱い視線を向けてくるくせに、目を合わせれば勢いよく逸らされる。

露骨だな、なんて思いながら俺はひっそりと笑った。

嫌われたのかも知れない、とか思わない辺り、俺も相当毒されてる。
人には言えないが、俺には「愛されてる」って自信があるからな。

だから勿論、向けられる視線の意味も分かっている。
俺だって似たようなこと考えてるようなものだ。

毎日結構必死に視線を送ってるんだが、目が合うと即座に逸らされるから多分、伝わってない。


男として、致命的なことを考えている俺はもう、一般人とは呼べないんじゃないかと思う。
そりゃあ宇宙人とか未来人とか超能力者とか、そんなにレベルの高いもんじゃないけど。

(男に抱かれたい、なんて。)

直接本人に言えるわけもなく、
(俺にも一応プライドというものがあるんだ)

そんなことを考え続けて約二週間。

俺と古泉が恋人という関係になって、三ヶ月が経過した。



―――これはもう、踏み切るしかないだろう。



本日は土曜日で、恒例行事は先程終了したばかり。
明日は休み、そして明後日も祝日ゆえの休み、しかもハルヒからの呼び出しはなしという夢のような連休である。

何が何でも目的を達成してやろうじゃないか。


「古泉、」

「へ、あ、はい!」


まずは泊まりの交渉から、だな。









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鏡の前に立ち、バスタオルで頭をがしがしと乱暴に拭いた。


「……。」


男のロマンだ、とか言うけれど男の俺が着たところでだらしなく見えるだけだった。
……仕方ない、一回着たんだし。
肩からずり落ちるシャツを引っ張り上げながら、俺は扉に手をかけた。

さて、夕飯でも作るか。


「―――――っ!」

「ん?」


鈍い音がして、何事かとリビングを覗き込む。


「大丈夫か、古泉。」

「だ、だ、大丈夫です!」


足でもぶつけたのだろうか、古泉は床にうずくまっている。
よく見ると耳が真っ赤になっているのが見えて。

……効果、アリ、か?


今の俺はLLサイズのシャツに短パンというラフな格好をしている。
あざといとか言うな、狙ってるけど。

ぶかぶかのシャツは男のロマン?
女の子限定のようだと思っていたが、古泉には効果があった、と言っていいのか?
ちなみに短パンはほとんどシャツの裾に隠れている。

だからあざといとか言うな、俺も分かってる。


「とりあえず風呂入ってこいよ。その間に飯作ってるから。」


俺の方を見ないように立ち上がる古泉の服を引っ張る。
うお、すっげえ袖が邪魔だ、でかい服なんてもう着ないぞ。


「…古泉?」

「え、っと…あのー……、」


ものすごく緊張しているのか、古泉はぎしぎしと音の立ちそうな鈍い動きで振り返った。
よし、後一押し。


真っ赤になった頬に、触れるだけの口付け。


「お前の好きなもん、作ってるからさ。」

「――――――――っ!!」


(堕ちた、な。)


古泉は俺の腕をがっちりと掴み、早足で寝室へと引っ張り込む。


「折角必死に我慢していたのに、台無しじゃないですか!」


赤い顔で言われても困るんだが。


「ここまできて、我慢出来るのか?」

「っ、……本当、僕はあなたに翻弄されてばかりだ。」





ここまで待たせたんだ、それ相応の対応は望んでも構わないだろ?

未だに余裕のない表情で、古泉は「勿論です」と呟いた。



その後の言葉は互いの唇に飲み込まれて。










深く、落ちた。













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小悪魔で欲求不満なキョンくんが大好きです。









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